Amazonの売上金の留保がいつ解除されるかは、「何が理由で止められているか」と「アカウントが今どんな状態か」で変わります。そのため、全員に当てはまる日付や日数はありません。この記事では、解除の時期に関わるポイント、状況ごとの目安、今の状況の確かめ方、待っている間にできることを、順番に整理します。
ここでいう「留保」とは、本来なら銀行口座に振り込まれるはずの売上金を、Amazonがいったん預かっていて、支払いが止まっている状態のことです。留保が起きる理由や基本の流れは、別の記事で詳しく説明しています。この記事では、「いつ」という時間の見通しに絞ってお伝えします。
まず知っておきたいこと:解除の日は人によって違います
インターネットでは「90日で振り込まれる」「申立てが通れば翌週に戻る」といった話を見かけます。でも、これらは一部のケースの話にすぎません。同じ「売上金が止められている」状態でも、次のような違いがあります。
- アカウントは使えるままで、一部の売上金だけが一定の期間、止められている
- アカウントが一時停止になっていて、停止中の売上金が支払われていない
- アカウントが閉鎖され、残っている売上金の扱いが、あらためて案内される
- アカウントは復活したけれど、支払いがいつ再開されるか、まだ見えない
どれに当てはまるかで、待つ期間も、とるべき行動も変わります。まずは、ご自分の状態をきちんとつかむことから始めましょう。
解除の時期に関わる主なポイント
留保が解除される時期には、いくつかの要素が関わっています。代表的なものを挙げます。
- 止められている理由:パフォーマンスへの心配、本人確認や書類のチェック、規約違反の調査、返品やクレームのリスクの確認など。理由によって、見直しの流れが変わります
- アカウントの状態:使える、一時停止、閉鎖のどれかによって、売上金の扱いが変わります
- 申立て(再審査)の進み具合:改善計画書の内容や、Amazonが確認している状況によって変わります
- 追加の書類やお客様への対応:Amazonから求められた書類を出したか、注文についてのお客様対応が済んでいるかが影響します
- 注文の配送の状況:出荷から配送が終わるまでの期間や、返品・返金が出たかどうかで、対象になる売上金が変わります
- 支払いのサイクル:売上金は、ふつう決まった周期でまとめて処理されます。そのため、解除が決まったあとも、実際の入金は次の処理日になることがあります
とくに見落としやすいのが、最後の点です。「留保が解除されました」という通知と、口座にお金が入る日は、別になることがあります。通知から数日〜十数日ほど差が出ることもあるので、あわてずに支払いの状況を見てみてください。これもケースによって違います。
状況ごとの、時期の考え方
ここからは、状況ごとに時期の考え方を整理します。どれも「目安」であり、期間を約束するものではありません。
アカウントは使えて、一部が止められている場合
アカウントが使える状態でも、売上金の一部が一定の期間、止められることがあります。その場合は、止められている理由が、通知やアカウントの画面に書かれているかを確かめましょう。理由が「注文の配送が終わるのを待っている」といった、ふつうの処理であれば、条件がそろった時点で、通常の支払いに含まれる流れが一般的です。いっぽう、パフォーマンスや規約に関する理由が書かれているときは、その点の改善や説明が必要になることがあります。
理由がわからないまま、何週間も待ち続けるのは避けたいところです。通知の文面をもう一度読んで、わからない点はセラーサポートに具体的に聞いてみましょう。問い合わせのコツは、後半でお話しします。
アカウントが一時停止されている場合
一時停止の間は、売上金の支払いが止まることが多いです。この場合、売上金の動きは、停止が解かれるかどうか(再審査の結果)と連動しやすい傾向があります。つまり、「留保がいつ解除されるか」は、「アカウントがいつ復活するか」にとても近い問いになります。
復活したときは、止められていた売上金が通常の支払いサイクルに戻る形が一般的です。ただ、復活したあともしばらくは慎重に確認が行われたり、一部がそのまま止められたりする可能性もないとはいえません。復活の通知が届いたら、支払いに関する画面や通知を、あらためて確かめてください。
なお、停止の理由がまだはっきりしていないときは、まず理由を確かめることが先になります。理由の見分け方は、停止理由の記事でまとめています。
アカウントが閉鎖された場合
閉鎖(もう出品できない状態)になった場合でも、残っている売上金について、Amazonから別にお知らせが来ることがあります。ただし、支払いの条件や時期は、ケースごとに違います。「閉鎖したあと、一定の期間が過ぎれば必ず振り込まれる」とは言い切れません。
閉鎖後の売上金で、多くの方が気にされる「90日」という数字については、実際のところを別の記事で整理しています。数字だけを頼りに待つ前に、そちらも読んでみてください。
出荷通知のあとに、配送の遅れが関係している場合
出荷通知は出したものの、配送が遅れた、あるいは配送の状況が確認できない注文があると、その分の売上金が確定しないことがあります。この場合は、一定の期間がたったあとに、売上金を申請できる仕組みが関わってきます。仕組みの詳しい説明は、専用の記事におまかせします。
今の状況を確かめる方法
時期の見通しを立てるには、まず手元の情報を集めるのが近道です。次の順番で見ていくと、状況を整理しやすくなります。
- 通知メールとセラーセントラルの通知を、日付の順に読み直す
- 支払い(売上金)の画面で、保留中の金額と、最近の支払いの履歴を確かめる
- アカウント健全性(アカウントの状態を示す画面)に、警告や対応が必要な項目が出ていないかを見る
- 出すように言われた書類や、お客様対応の依頼が残っていないかを確かめる
- 申立てや問い合わせをしたときは、送った日と、返事があったかどうかを記録する
通知が英語で届いているときは、自動翻訳でだいたいの意味をつかみ、大事なところは原文でも見ておくと、読み違いが減ります。
待っている間にできること
留保の解除は、ご自分だけでは早められないことがあります。それでも、状況を前に進めるためにできることはあります。
- 求められている書類や情報があれば、できるだけ早く、正確に出す
- 停止や留保の理由が示されているなら、その点にしぼって、改善する内容を具体的にまとめる
- 申立ての文章を作るときは、原因、再発を防ぐ方法、すでに行った対応を、順番に書く
- 問い合わせは、前回の内容と日付を書いたうえで、確かめたい点を一つにしぼって送る
- お金の流れへの影響を見積もり、必要に応じて、支払いの調整や、ほかの収入の確保を考える
売上金が止まると、仕入れ代金や広告費、ほかの支払いにも影響が出ます。数週間単位で入金が遅れるものと考えて、手元のお金の見通しを立てておくと、気持ちにも余裕ができます。
避けたい行動
あせる気持ちから、かえって状況を悪くしてしまう方がいます。次のことは避けてください。
- 別のアカウントを作って出品を続ける:Amazonの規約に反し、関連するアカウントにも影響が出るおそれがあります
- 同じ内容の問い合わせや申立てを、短い間に何度も送る:確認が早まるとは限らず、状況がわかりにくくなることがあります
- 根拠のはっきりしない「解除の裏技」に頼る:規約をすり抜けるような方法は、使わないでください
- 事実と違う説明や書類を出す:信頼を大きく損なう結果になりかねません
- 確かめていない情報をうのみにして、何もせずに待ち続ける:期限のある対応を逃してしまうかもしれません
Amazonの規約の範囲で、事実にそって誠実に対応することが、結果としていちばん確実な進め方です。ここでいう「確実」は、結果を約束するという意味ではありません。手順として間違いが少ない、という意味です。
専門家への相談を考える目安
止められている金額が大きいときや、長い間なにも進まないときは、専門家に相談するのもひとつの方法です。目安になる金額や、判断のしかたは、弁護士相談の記事で整理しています。相談するときは、さきほど作った時系列のメモと、通知のコピーを用意しておくと安心です。
また、ご自分の状況がどのパターンに近いのかわからないときは、Amaケアの無料の状況診断ツールで、今の状況を整理するところから始められます。入力した内容をもとに、確かめたい点を整理する助けになります。必要なときに使ってみてください。
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まとめ
Amazonの売上金の留保がいつ解除されるかは、止められている理由、アカウントの状態、申立てや書類対応の進み具合、支払いのサイクルによって変わります。「何日で解除される」と言い切れる共通の期限はなく、数字だけを頼りに待つのは安全ではありません。
まずは、通知と支払いの画面を見て、ご自分がどの状態にあるかをつかみましょう。そのうえで、求められている対応を正確に行い、問い合わせや申立ては、内容を整理してから送ることが大切です。別のアカウントを作るなど、規約をすり抜けるような行動は避けてください。
状況が見えにくいときは、一人で抱え込まなくて大丈夫です。診断ツールや専門家への相談も使いながら、一つずつ整理して進めてみてください。