Amazonのアカウントが乗っ取られた疑いがあるときは、すぐにパスワードを変えて2段階認証を設定し、Amazonに連絡して不正な変更や注文を確かめてもらうのが最優先です。乗っ取りが原因でアカウントが停止された場合も、本人が被害にあった事実と、安全を取り戻すために行った対策を伝えれば、再開を目指すことができます。早く動くほど、被害を小さくおさえられます。
知らない注文や、覚えのない設定の変更を見つけたときは、怖くて頭が真っ白になりますよね。でも、やることの順番は決まっています。この記事では、乗っ取りに気づいたときの初動から、停止された場合の申立て、再発防止までを整理しました。
Amazonアカウントの乗っ取りとは
Amazonアカウントの乗っ取りとは、本人以外の誰かが、パスワードなどを不正に手に入れてアカウントにログインし、勝手に操作することです。購入者アカウントでは勝手な注文が、出品者アカウントでは売上金の振込先の変更や、出品内容の書き換えなどが起きることがあります。
乗っ取られたアカウントで不正な操作が行われると、Amazonが安全のためにアカウントを止めることがあります。この場合の停止は、本人を守るための措置でもあるので、慌てずに本人確認と安全の回復を進めましょう。
乗っ取りを疑うサイン
乗っ取りを疑うサインは、身に覚えのない操作の通知と、設定の勝手な変更です。次のようなことに気づいたら、乗っ取りの可能性を考えて、すぐに確認を始めましょう。
- 自分がしていない注文や、ログインの通知が届いた
- 登録しているメールアドレスやパスワードが、いつの間にか変わっていた
- 売上金の振込先の口座が、知らない口座に変わっていた
- 出品している商品の価格や内容が、勝手に書き換えられていた
- 知らない配送先の住所や、支払い方法が追加されていた
- 急にログインできなくなった
一つでも当てはまれば、早めに確認しておくと安心です。
Amazonを名乗るメールやSMSに書かれたリンクからログインしたあとに、こうした変化が起きた場合は、偽のサイトでパスワードを入力してしまった可能性があります。そのメールは削除せず、あとで報告に使えるよう残しておきましょう。
乗っ取りに気づいたら最初にやること
乗っ取りに気づいたら、最初にパスワードの変更、2段階認証の設定、Amazonへの連絡の3つを、できるだけ早く行います。順番に迷ったら、まずログインできるうちにパスワードを変えることを優先してください。
- Amazonのパスワードを、ほかで使っていない新しいものに変える
- 2段階認証(ログイン時にスマートフォンなどで確認する仕組み)を設定する
- 同じパスワードを使っているほかのサービスのパスワードも変える
- Amazonのカスタマーサービスやセラーサポートに、乗っ取りの疑いを連絡する
- クレジットカードの利用明細を確かめ、不正な利用があればカード会社に連絡する
ログインできなくなっている場合は、パスワードの再設定を試し、それでも入れなければ、ログインせずに使える問い合わせの方法でAmazonに連絡しましょう。自分のアカウントであることを確かめるために、登録情報などを聞かれることがあります。
気づいてから24時間でやることの目安
乗っ取りに気づいてから最初の24時間は、被害を広げないことと、記録を残すことに集中するのがおすすめです。時間の目安ごとに、やることを整理しました。
- 気づいてすぐ:パスワードを変え、2段階認証を設定する。ほかのサービスで同じパスワードを使っていれば、それも変える
- 1時間以内:Amazonに乗っ取りの疑いを連絡し、クレジットカードの明細を確かめる
- 数時間以内:注文、支払い、振込先、登録情報、出品内容を確かめ、不正な変更をメモする
- その日のうちに:届いた不審なメールやSMSを保存し、起きたことを時系列でまとめる
- 翌日まで:Amazonからの返信やお知らせを確かめ、求められた対応を進める
慌てていると、何をしたかを忘れてしまいがちです。やったことは、その都度、時刻と一緒にメモしておきましょう。このメモが、あとでAmazonに状況を説明するときの大切な材料になります。
不正な変更と被害の確かめ方
被害を確かめるときは、注文、支払い、振込先、登録情報、出品内容の5つを順番に見ていきます。見つけた不正な変更は、日付と内容をメモして、Amazonへの連絡や申立てに使えるようにしておきましょう。
- 注文の履歴:自分がしていない注文がないか
- 支払い方法:知らないカードが追加されていないか
- 振込先の口座:出品者アカウントで、口座が変えられていないか
- 登録情報:メールアドレス、電話番号、住所が変わっていないか
- 出品内容:価格や商品ページが書き換えられていないか
ログインの履歴や、端末の一覧を確かめられる画面があれば、知らない端末からのログインがないかも見ておきましょう。知らない端末があれば、ログアウトさせる操作ができる場合があります。
乗っ取りが原因で停止されたときの申立て
乗っ取りが原因で停止されたときは、本人が被害にあった事実、気づいた経緯、安全を取り戻すために行った対策を、時系列で具体的に伝えるのが基本です。改善計画書と同じく、事実と仕組みを中心に書きましょう。
- 何が起きたか:いつ、どのような不正な操作が行われたか
- 気づいた経緯:どの通知や変化で乗っ取りに気づいたか
- 行った対策:パスワードの変更、2段階認証の設定、不正な変更の取り消しなど
- 再発防止策:パスワードの管理方法、ログイン端末の制限、不審なメールへの対応ルールなど
不審なメールを受け取っていた場合は、その内容や受け取った日も伝えると、状況が伝わりやすくなります。本人確認の書類の提出を求められた場合は、登録情報と書類の内容が合っているかを確かめてから提出しましょう。
同じ被害をくり返さないための安全対策
同じ被害をくり返さないためには、パスワードの使い回しをやめ、2段階認証を必ず設定し、Amazonを名乗るメールのリンクからはログインしない習慣をつけることが大切です。
- サービスごとに違う、長いパスワードを使う(パスワード管理アプリが便利です)
- 2段階認証を設定し、認証に使うスマートフォンを大切に管理する
- メールやSMSのリンクからではなく、ブックマークや公式アプリからログインする
- 出品者アカウントにほかの人を招く場合は、必要な権限だけを与える
- 振込先や登録情報の変更の通知が届いたら、すぐに内容を確かめる
出品者アカウントでは、従業員や外注先に作業を頼むことがあります。その場合は、自分のパスワードを教えるのではなく、ユーザー権限の機能を使って、一人ずつアカウントを分けて招待しましょう。誰が何をしたのかが分かるので、問題があったときも原因をたどりやすくなります。
家族や従業員と共有しておきたいルール
アカウントを家族や従業員と一緒に使っている場合は、安全のためのルールを共有しておくことが大切です。一人が気をつけていても、ほかの人の操作から被害が広がることがあるからです。
- パスワードや認証コードは、誰にも教えない
- Amazonを名乗るメールのリンクは開かず、公式アプリやブックマークから確かめる
- 知らない通知や設定の変更に気づいたら、すぐに責任者に知らせる
- 共用のパソコンでは、使い終わったら必ずログアウトする
ルールは紙に書いて、作業する場所に貼っておくと忘れにくくなります。特に、認証コードを電話やメッセージで聞き出そうとする手口は増えているので、どんな相手に聞かれても教えない、という約束をしておきましょう。
状況別の考え方
購入者アカウントの乗っ取りの場合は、不正な注文の取り消しと、支払い方法の確認が中心になります。クレジットカードの不正な利用が見つかったら、カード会社にも連絡して、カードの停止や再発行を相談しましょう。
出品者アカウントの乗っ取りの場合は、売上金の振込先の変更に特に注意が必要です。振込先が変えられていたら、すぐにAmazonに連絡し、振り込みを止めてもらえるか、元に戻せるかを相談してください。出品内容の書き換えがあれば、購入者とのトラブルを防ぐために、早めに元に戻しましょう。
被害の金額が大きい場合や、個人情報が悪用されたおそれがある場合は、警察の相談窓口への相談も考えてください。相談したことを記録しておくと、申立ての説明にも役立つことがあります。
よくある質問
Amazonアカウントが乗っ取られたら、まず何をすればいいですか?
ログインできるなら、すぐにパスワードを変えて2段階認証を設定しましょう。そのうえでAmazonに乗っ取りの疑いを連絡し、注文や支払い、振込先などに不正な変更がないかを確かめてもらいます。
乗っ取りが原因でアカウントが停止された場合、再開できますか?
本人が被害にあった事実と、安全を取り戻すための対策を伝えることで、再開を目指すことができます。ただ、判断するのはAmazonなので、結果を約束することはできません。事実を時系列で丁寧に伝えましょう。
Amazonを名乗るメールが本物かどうか、どう見分ければいいですか?
メールのリンクは開かず、ブックマークや公式アプリからログインして、お知らせの内容を確かめるのが安全です。本物の通知であれば、アカウントの中でも同じ内容を確かめられることが多いです。
不正な注文の代金は、返してもらえますか?
状況によって対応が違うため、まずはAmazonのカスタマーサービスに不正な注文であることを伝えて相談しましょう。クレジットカードの不正な利用が分かった場合は、カード会社にも連絡してください。
2段階認証は、本当に必要ですか?
パスワードが漏れても、2段階認証があれば、本人の端末での確認がなければログインできなくなります。乗っ取りを防ぐための、とても効果の大きい対策なので、必ず設定しておきましょう。
注意点
乗っ取りの被害にあったあとに、「アカウントを取り戻せます」とうたう見知らぬ相手から連絡が来ることがあります。パスワードや認証コードを教えるよう求められても、絶対に教えないでください。Amazonの担当者が、パスワードを聞くことは基本的にありません。
また、乗っ取りで停止されたからといって、別のアカウントを作って販売を続けるのは、規約違反として扱われるおそれがあります。被害の事実を伝えて、正面から再開を目指しましょう。
被害にあったことを、自分のせいだと責めすぎないでください。乗っ取りの手口は年々巧妙になっていて、誰にでも起こりうることです。落ち着いて、できることから一つずつ進めましょう。
まとめ
Amazonアカウントの乗っ取りに気づいたら、すぐにパスワードを変えて2段階認証を設定し、Amazonに連絡して不正な変更を確かめてもらいましょう。停止された場合は、被害の事実、気づいた経緯、行った対策を時系列で伝えます。パスワードの使い回しをやめ、メールのリンクからログインしない習慣をつければ、同じ被害をくり返しにくくなります。不安なときは、ひとりで抱えこまずに相談してください。